第85回「ふるさと春日井学」研究フォーラム テーマ: 『 愛知県政 150 年 』 第一回通常県会と林 金兵衛の議会活動 講師: 河地 清 氏 (「ふるさと春日井学」研究フォーラム会長)
公開日:2024年05月18日 最終更新日:2024年12月13日
2023.1
今回のテーマは、「愛知県政 1 50 年 」 第一回通常県会と林 金兵衛の議会活動で、設定い
たしました。明治10年代の新政府を取り巻く社会環境は、新しい社会建設の生みの苦しみを一身に背負った時期でもありました。明治9年10月神風連の乱、秋月の乱、萩の乱などの士族の反乱が続発、10年1月の西南戦争はその極に達した出来事でした。さらに、そうした混乱と並行して全国各地に拡大した地租改正反対運動は、三重県の伊勢暴動を契機に地租を2.5/100へ軽減せざるを得ないほどに高揚していました。11年春日井郡の地租負担軽減紛争もそうした社会環境の中で生じた出来事でした。一方10年11月福沢諭吉が『分権論』を世に出すことにより、憲法制定、国会開設への世論の高まりは自由民権運動の新しい潮流として民衆の政治への関心の高まりへと繋がってゆきます。大久保利通、伊藤博文を中心とする新政府は、新しい体制づくりに悪戦苦闘していました。そんな中、11年5月14日大久保の暗殺死は、重大な出来事でしたが、取りも直さず地方自治の整備確立は、焦眉の急を要する案件でした。11年4月第2回地方官会議を経て「郡区長村編成法、府県会規則、地方税規則、」三新法が7月22日太政官布告されました。大区、小区制をやめ、行政区画として郡、町、村を復活し、郡、区長、戸長を置くことを定めました。
愛知県第一回通常県会は、こうした法体制の下で開催されたものでしたが、議論百出、忌憚のない自由闊達な議論が展開されました。林 金兵衛の議事発言は、多くの議員の賛同を得るものが多く、影響力の大きさを窺わせるものでありました。一方、新政府側で、法整備、地方自治の体制づくりに尽力した愛知県知事安場保和の存在も大きいことがわかります。
政治家林 金兵衛の議員活動、開明的官僚安場保和との出会いと県政などを整理してみました。
まだまだ続く、コロナ禍の影響もあり、参加者は15名でした。
今回のテーマは、「愛知県政 1 50 年 」 第一回通常県会と林 金兵衛の議会活動で、設定い
たしました。明治10年代の新政府を取り巻く社会環境は、新しい社会建設の生みの苦しみを一身に背負った時期でもありました。明治9年10月神風連の乱、秋月の乱、萩の乱などの士族の反乱が続発、10年1月の西南戦争はその極に達した出来事でした。さらに、そうした混乱と並行して全国各地に拡大した地租改正反対運動は、三重県の伊勢暴動を契機に地租を2.5/100へ軽減せざるを得ないほどに高揚していました。11年春日井郡の地租負担軽減紛争もそうした社会環境の中で生じた出来事でした。一方10年11月福沢諭吉が『分権論』を世に出すことにより、憲法制定、国会開設への世論の高まりは自由民権運動の新しい潮流として民衆の政治への関心の高まりへと繋がってゆきます。大久保利通、伊藤博文を中心とする新政府は、新しい体制づくりに悪戦苦闘していました。そんな中、11年5月14日大久保の暗殺死は、重大な出来事でしたが、取りも直さず地方自治の整備確立は、焦眉の急を要する案件でした。11年4月第2回地方官会議を経て「郡区長村編成法、府県会規則、地方税規則、」三新法が7月22日太政官布告されました。大区、小区制をやめ、行政区画として郡、町、村を復活し、郡、区長、戸長を置くことを定めました。
愛知県第一回通常県会は、こうした法体制の下で開催されたものでしたが、議論百出、忌憚のない自由闊達な議論が展開されました。林 金兵衛の議事発言は、多くの議員の賛同を得るものが多く、影響力の大きさを窺わせるものでありました。一方、新政府側で、法整備、地方自治の体制づくりに尽力した愛知県知事安場保和の存在も大きいことがわかります。
政治家林 金兵衛の議員活動、開明的官僚安場保和との出会いと県政などを整理してみました。
まだまだ続く、コロナ禍の影響もあり、参加者は15名でした。