たたら製鉄実演

雨天等で順延の場合は、翌日の同時刻となります。
春日井市西山町にある西山製鉄遺跡は、7世紀に遡りうる古代のたたら製鉄の遺跡で、東海地方で発掘されかつ、残っている唯一の稀有な遺跡です。当会のたたら製鉄実演では、西山製鉄炉でも、きっとこのように鉄を作っていたであろう操業に迫り、再現しようとするものです。大同大学の横井先生が考案されたことから横井式小型炉と呼ばれています。粘土で内張したペール缶を三段に積んだ炉の下から空気を送り、上から製鉄原料と炭とを交互に装入するという作業を数時間継続することで炉底に”けら”と呼ばれる鉄塊を作ります。近代製鉄の高炉で作られた鉄では得られない高純度の鉄を作りだすことができる極めて特異な方法で日本刀はこの鉄塊”けら”の中でも特に純良の”玉鋼（たまはがね）”と呼ばれる部分から作られます。今回の実演では製鉄原料は砂鉄を使用します。
操業時間は4～5時間と長丁場ですが、見どころは操業の中盤～後半戦で、けらが成長するのに伴って、炉内に生成蓄積する不純物であるノロを炉底の排滓口を開いて外部に流出させるノロ出しです。溶融白熱したノロが迸り出れば操業は成功まちがいなし！最終的に炉を解体して炉底にできたけらを取り出します。
当日は、会員以外の方は見学のみとなりますが、操業の様子を実際に見ていただいて、興味を持っていただき入会いただければ幸いです。たたら製鉄による鉄作りも学んでいただき実演にも参加いただけます。